人気ブログランキング | 話題のタグを見る

sin titulo (=無題)

スキー&スノーボード2004-2005

恋愛ダイバーシティ:それでも恋するバルセロナ

ウディ・アレンの最新作「それでも恋するバルセロナ」(現題 "Vicky, Cristina, Barcelona")、かなりおもしろかったです。

※以下、いちおうネタバレなし
恋愛ダイバーシティ:それでも恋するバルセロナ_a0003218_2142464.jpg

ざっくり言えば、アメリカムスメ・ヴィッキー&クリスティーナが異国の地バルセロナで繰り広げるひと夏のラブ・アフェア。

堅実派で慎重なヴィッキー(レベッカ・ホール)に対し、クリスティーナ(スカーレット・ヨハンソン)は社会通念にとらわれたくない、自由でいたい奔放タイプ。
恋愛観は正反対だけど二人はナカヨシさん。

この二人が、バルセロナでスペイン人画家に出会い、恋をして、そこに画家の元妻や周りの人々も加わり、ときにハッピーに、そしてときに悩んだりしながらひと夏を過ごします。自分のココロの変化や思いもよらない行動に驚き、悩み、オンナの道を見出していく、というストーリー。

スペイン人の画家フアン・アントニオ(ハビエル・バルデム)は、ヘンジンだけど、どこか魅力的。(スペインのアーティスト系で、こういうヒトってたしかにいるかも・・・)

フアン・アントニオの元妻マリア・エレナはクレイジーで激情タイプ、だけどほっとけないスペインオンナ。(ぺネロぺ・クルスの演じっぷりがハンパなく魅力的)

リアルなようでシュールでもある設定、ストーリー展開がスペインの空気感にとても合っていて、おもしろい作品でした。

ロケ地選定も素晴らしいと思ったけれど、ウディ・アレンはたぶんかなりスペイン文化にも精通してるのでは。フアン・アントニオとマリア・エレナの矛盾に満ちたココロの結びつき、二人の狂気じみたスペイン語での掛け合い、死と隣り合わせの激しい情熱、など、スペイン文学や美術、フラメンコ舞踊などに散見できるキーワードが満載でした。

個性派スペイン人との交流の中で、ガイジンムスメ・ヴィッキー&クリスティーナが自分の理想に向かって自己実現の場を模索したり、現実を見つめたりする過程は、ある意味ブニュエルのビリディアナ。さらにはセルバンテスのドン・キホーテみたいなところもあるかも。

各登場人物が歩んでいく道は、一見幸せなようで、内心煮え切らない気持ちを抱えていたり、不幸に見えるけど、意外とそうでもなかったり。
物事にはいろんな見方がある、恋愛も然り・・・
そんなかんじで、けっこう見ごたえあります。

淡々としたナレーションが徹底して客観的なのもおもしろい。
これはぜひシナリオでも読みたいな。

何よりもバルセロナがフォトジェニックで、映画を観終わったら行きたくなっちゃった。
オビエドも含め、相当量の文化遺産が出てきます。

Barcelona... Barcelona... te estas equivocando...♪

作品全編を通じて流れるあの曲もステキでした。
by benny_nieve | 2009-08-20 21:34 | スペイン, Spain, Espan~a
<< 盛岡ソウルフード "... 真夏の夜の蕎麦×和酒カクテル2... >>



ラウールファン歴18年目のヤマトナデシコによるスペインサッカー新聞Marca(マルカ)記事クリッピング、旅行、グルメ、レシピetc.
by benny_nieve
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
フォロー中のブログ
My Favorite Sites
検索
タグ
ブログパーツ
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


Skin by Excite ism